TOPへ

ブログ

めまい症

めまい症について

めまい症についてめまいは、さまざまな原因によって引き起こされる症状で、多くの場合は一時的なものであり、後遺症が残ることは稀です。しかし、症状が繰り返し起こる、または重度である場合は、診断と治療が必要です。めまいの原因には、内耳や脳の障害、血圧の変動、自律神経の乱れ、薬の副作用など多岐にわたります。
めまいの症状は、回転性のもの、ふらつき感、浮遊感、立ちくらみ、頭痛を伴うものなど、発症の原因や状況によって異なります。めまいが継続的または頻発する場合は、早めに診断を受け、適切な治療を行うことが大切です。

めまいの種類と原因

めまいはその原因によりいくつかのタイプに分けられます。以下に代表的な原因と症状について説明します。

1. 脳循環障害によるめまい

脳に十分な血液と酸素が供給されないことによって生じるめまいで、頭がぼーっとしたり、ふわふわした感覚が生じます。重症の場合は目の前が暗くなり、一時的に意識が遠のく「失神」を伴うこともあります。原因としては以下が挙げられます。

  • 心臓の異常

  • 血圧変動(高血圧、不整脈)
  • 薬の副作用
  • 脱水(過剰な発汗による塩分・水分の喪失)
  • 精神的ショックや強いストレス

2. 循環障害や内科的要因
によるめまい

精神的・身体的な疾患が原因となることがあり、ストレスや自律神経の乱れが関与しています。血圧の急激な変動によって脳への血流が不安定になると、めまいが生じることがあります。代表的な原因には以下があります。

3. 内耳の障害によるめまい
(末梢性めまい)

内耳に問題がある場合、めまいの程度は強く、グルグルと回転するような感覚を伴います。また、耳鳴り、聴力低下、耳が詰まった感じがすることも多いです。内耳障害によるめまいの代表的な疾患には以下があります。

  • メニエール病:内耳に液体が過剰に溜まり、回転性のめまい、耳鳴り、難聴が繰り返し生じる病気です。
  • 良性発作性頭位めまい症(BPPV):頭の位置を変えた際に強いめまいが一過性に生じる症状で、内耳の異常によって起こります。
  • 前庭神経炎:ウイルス感染などにより内耳神経が炎症を起こし、回転性めまいが長期間続くことがあります。

4. 脳の障害によるめまい
(中枢性めまい)

脳幹や小脳の機能障害が原因で生じるめまいで、ふらふらと浮かぶような感覚やふらつき、動揺感を伴います。立ち上がることが難しかったり、舌がもつれる、歩行が困難になるなど、麻痺症状を伴う場合は早急な診察が必要です。代表的な疾患には以下が含まれます。

  • 脳出血・脳梗塞:脳内の血管障害が原因でめまいが生じ、重篤な場合には生命に関わることがあります。
  • 脊髄小脳変性症:小脳が徐々に変性することでふらつきや運動障害が生じます。
  • 脳腫瘍:脳内の腫瘍によって神経が圧迫され、めまいが引き起こされることがあります。

当院のめまい外来の診療方針

当院では、めまいの原因を的確に把握するため、必要に応じて近隣の中核病院と連携しながら内耳性めまいや中枢性めまいの除外診断を行っています。他の医療機関で耳鼻科や脳神経外科を受診しても診断がつかなかった場合や、原因不明とされたケースにも対応し、患者さん一人ひとりの症状に合わせた診療を提供いたします。

治療法

めまいの治療は原因に応じて多様なアプローチが取られます。慢性的なめまい症状には、以下の治療法を組み合わせてQOLの向上を目指します。

  • 薬物療法:内耳の機能を安定させる薬や抗めまい薬、抗不安薬、向精神薬などが用いられることがあります。
  • 漢方療法:めまい症状の緩和や体調の改善に対して漢方薬が有効な場合があります。例えば、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)や釣藤散(ちょうとうさん)など、個々の症状に応じて処方が選択されます。
  • カウンセリングと代替療法:心理的ストレスがめまいに影響を与えている場合、心理カウンセリングや認知行動療法(CBT)を通じて、心身の安定を図ります。
  • 生活習慣の改善:めまいの症状を和らげるためには、規則正しい生活習慣、適切な睡眠、栄養バランスの良い食事が重要です。

受診のすすめ

受診のすすめめまいは、その原因が多岐にわたるため、専門的な診断が必要です。症状が頻発する、あるいは症状が重度で生活に支障がある場合は、早めの受診が重要です。当院では、患者さんのQOL向上を目指し、個別に適した治療法を組み合わせて総合的なアプローチを行っています。めまいにお悩みの方はぜひご相談ください。